「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」最終章の放送開始と時を同じくしてPS4ゲームで「ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス」が発売になりました。キャラクターゲームは全くと言っていいほどに手を付けることはないのですが、アニメがなかなかおもしろくそのアナザーストーリーが展開されるということで興味を惹かれ、この時期面白そうな新規タイトルが少くないことからちょっと試してみることにしたのです。
ソードアート・オンライン Alicization Lycoris
ストーリー
ざっくり説明すると、アニメ「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」の第一期の物語がアドベンチャーゲームといった形でなぞられます。プレイ時間にして20時間近くかかりこれだけでちょっとしたアドベンチャーゲーム1本分程度のボリュームがあります。内容は、アニメのストーリーをほぼなぞる物語で合間に戦闘アクションなどの操作のチュートリアル的クエストを交えながら進んでいきます。
「ソードアート・オンライン Alicization Lycoris」でのヒロインであるメディナ・オルティナノスが登場するのと最高司祭アドミニストレータとの戦いで仲間が死なないこと以外はほぼアニメ通りの内容になっています。アニメを見る前にゲームをしても物語の内容はほぼ把握することができるでしょう。
このアドベンチャーパート終了後にアニメの物語と分岐して「ソードアート・オンライン Alicization Lycoris」本編が始まります。内容は、アドミニストレータを倒したあと、最終負荷実験が開始されるまでのある事件を描いたものとなります。
アドミニストレータを倒したあと、整合騎士は最高司祭代理となったカーディナルのもとでダークテリトリーからの侵攻に対応するために兵力の増強を図るべく騎士団の再編成に取り掛かっていた。そんな時突然、公理協会本部が大きな樹木に覆われ最上階が隔離されてしまう。同時に帝国各地に謎の樹木(通称:カラント)が生え、そこから魔獣が生まれ始める。
キリトたちは、各地に赴き住民たちと交流しながら魔獣退治に当たるのである。上流貴族でありながら欠陥品の烙印を押され虐げられてきたオルティナノス家と公理協会との因縁や死してなお心意となって影響を残すアドミニストレータの策略とは・・・?
システムなど
アニメ第一期をなぞるアドベンチャーパート終了後、東西南北に別れた4帝国のアンダーワールドを仲間たちと旅をするアクションRPGパート本編になります。下の「ストーリー&ゲーム トレーラー ロングver.」のYOUTUBEを見ていただければ、大まかな雰囲気は掴んでいただけるでしょう。
マップ
5つ前後の小さな箱庭が合わさって一つの帝国になります。帝国は東西南北の4帝国があり中心に対策本部のあるセントラルが位置しています。小さな箱庭は、森林地帯・山岳地帯・砂漠地帯・湖岸地帯など地形や気候などいろんなバリエーションのマップが揃いトータルするとかなりの広さがあります。問題点は、その行き来のたびにロードがありそのロード時間がかなり長いということです。
クエスト
メインクエストは、決まった人物に話しかけたりある場所を訪れることで進んでいきます。その合間に、街や村などにいる人物のお願いを聞くサイドクエストを受けたり、マップのそこかしこに配置される魔獣を退治したりしながらゲームを進めていきます。
小さなオープンワールド的な箱庭が集まったマップ構成になっていて、システム的にはオープンワールドゲームに近い遊びがってになっています。どうせなら1帝国で一つのマップにするくらいの構成になっていればもっと遊びやすかったとのになどと思ったりします。
サブクエストは、魔獣討伐や物資を集めるなどのお使いクエストがほとんどですが、かなりボリュームになります。クエストをこなすことでお金やポイントがもらえるのでレベルアップにはある程度こなしていく必要があります。
キャラクター
アニメ「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」の主なキャラクターは、ほぼ揃っています。従来のソードアートオンラインの主要女性メンバーとアンダーワールドの整合騎士ほか主要メンバーなどと4人パーティーを組んでアンダーワールドを旅することができます。
また、女性メンバーと親交を深めるイベントをこなすことで、手つなぎ・抱っこ・添い寝などを楽しめるようになったりして、恋愛ゲーム要素も楽しめます。
主人公ついては、デフォルトではキリトでプレイすることになっていますが、細かなキャラクタークリエイトも可能で男女を問わず見た目を自由に変更できます。3Dキャラクターの造形も秀逸でアニメのキャラクターを自由に操作してゲームをする楽しみはファンにとってはかなりうれしい仕上がりなのではないでしょうか。
戦闘アクション
戦闘についてはかなりの癖があります。かつ複雑で直感的に理解できる代物ではありません。が・・・ある程度使えるようになり戦闘のコツがわかってくるにつれその奥深さにハマっていくような仕様になっています。
バトルシステムには、大まかに分けるとスキル・連携・神聖術があり、スキルにはソードスキルとバトルスキルとパッシブスキルがありそれぞれ武器やクラスによって細かく分類され、スキルマップでポイントを消費して習得していきます。
という感じでスキルの数が半端なく多くスキルごとに効果や数値が決まっているのですが、それがどんな効果を発揮するのかがまず簡単には理解できないのです。理解できないまま指定していくことになるのですが、その組み合わせが戦闘能力に直結することにるので直感的な戦闘だけでは戦いきれません。
さらに、魔獣討伐や生成で得られる武器にもランダムで性能の違いが生じ、武器の強さ、スキル、連携のトータルバランスで戦闘力が決まってくるのでかなり複雑で雰囲気を掴むだけでも一苦労なのです。
一言で言ってしまうと、キャラクターゲームを手軽に楽しもうと手を出してしまうと痛い目にあい全く楽しめずに投げてしまうような結果になりかねないゲームと言えるでしょう。
ソードアート・オンライン Alicization Lycoris の率直な感想と評価
ストーリー的には、アニメ第一期のストーリーを大きく変えることなくなぞりながら、リコリスに分岐していく流れには好感が持て、リコリスの物語も悪くない出来栄えだと思います。なのでソードアートオンラインファンならアリシゼーションのアナザーストーリーを楽しむためにこのゲームを手に取るならおすすめできると言っていいでしょう。
ただ、そのストーリーを楽しむ前に若干高いハードルがあったりするのですが・・・
奥深い戦闘システムを理解しないまま直感的に操作してゲームを進めるとかなり辛気臭い戦闘を強いられその上ロードの長さにうんざりさせららるためストーリーを楽しむ以前に投げてしまう可能性が高いと言えます。
Amazonなどの評価を見ているとかなり辛口で低い評価になっているのもこの辺りがかなり影響しているように思われます。私もどちらかというとマニュアルやチュートリアルは飛ばして直感的に遊びたいタイプなもので、このゲームの奥深い作りのシステムをなかなか理解できず何度か投げそうになったりしたものです。
そこをなんとか耐えて、わからないところはYOUTUBEのプレイ動画を見たりしながら理解を深めていきスキルや武器の構成などを参考にして進めることでだんだんと楽しめるようになってきたのです。装備やスキルを揃え格上の魔獣をパーティーメンバー総掛かりでフルボッコにする快感はなかなか癖になるのです。そういう意味では、このゲームは、真のゲーム好き・玄人向きのゲームと言えるかもしれません。
キャラクターレベルは50までですが、80以上の強力な魔獣もいて、武器やスキル連携などを駆使して挑み撃破する快感は得難いものがあり、そのために強い武器を求めてダンジョンに挑むことになるのです。キャラクターごとにイベントが設定されていたりとかなり盛りだくさんのお遊び要素があるゲームで、今後も様々なアップデートやDLCも期待できることから、長く遊べるゲームになることでしょう。
まずは異常に長いロード時間をサクッと改善してほしいものです。私的にはこの点以外はそこそこ楽しめていると言っていいでしょう。ということで今すぐに手を出すと人によってはかなりストレスを感じてしまうであろうゲームではありますが、今後の改善でかなり楽しめる作品に化ける可能性を秘めているゲームであると感じています。