大人気シリーズのアニメ「ソードアート・オンライン」の最新作が公開されました♪タイトルは、「ソードアート・オンライン プログレッシブ 星なき夜のアリア」です。TVアニメ「ソードアート・オンライン」のストーリーがアスナを主人公に描かれています。
ストーリーは、TVアニメSAOを見ているなら当然知っています。まぁ、10年前のアニメなのでそれ以来見ていないと言うなら忘れているかもですが・・・今ではサブスクで見れるので私としては何度も見ているし、最近では、TVでアリシゼーションが放送されたのでその時も初めから見ました。TVアニメSAOの物語が最初からなぞられるので当然新しいストーリーの展開はありません。もっと言えば、97分の本編で描かれているのはTVアニメSAOの2話(第一層のボス攻略)までのストーリーで物足りなさを感じなくもないのです。
ズバリ!アスナに始まりアスナに終わるアスナのための物語です。そうプログレッシブ 星なき夜のアリアは、アスナの始まりの物語なのです。TVアニメでは、デスゲームの中から物語が始まり、アスナについてはキリトほど深くそのバックボーンについては語られていません。プログレッシブ 星なき夜のアリアでは、デスゲームが始まる前日譚がアスナの物語として丁寧に描かれます。いわゆる良家のお嬢さんで優等生の結城 明日奈がどんな経緯からデスゲームの世界を訪れることになったのか?なぜ本名でエントリーしていたのか?などが明かされます。
TVアニメSAOの2話までのストーリーと書きましたが、これは、原作小説・星なき夜のアリアの内容に沿ったもののようです。(原作小説は読んでいませんが)アスナがSAOの世界を訪れるまでのストーリーが詳しく描かれているので、TVアニメを楽しんだ皆さんにとっては十分に楽しめる内容に仕上がっています。絶対に見るべき作品であると強くお勧めします。初見の方でもSAOスタートのエピソードなので置いてけぼりになることなく普通に楽しめるでしょう。
注意:序盤のネタバレがあります。
兎沢深澄(とざわみすみ)は、明日奈が通う女子校で常に学年トップの成績で、学年2位で社交的で人気者の明日奈とは正反対の孤高の少女です。そんな深澄には、ゲーセンの格ゲーで負けなしの達人ゲーマーという裏?の顔があるのでした。ゲームセンターの前を通りかかった明日奈はそんな深澄のもう一つの顔を知り親近感を持ち密かに親友と言える関係になります。深澄とは、たまに慣れないゲームの相手をしてもらい勉強の息抜きをしたりして親交を深めていくのでした。
SAOのベータテスターになれた深澄は、SAOの中でも会おうと明日奈を誘います。ゲームのことには不慣れでナーブギアを持っていない明日奈は、それを自力で揃えるのは無理で受験を控えて時間もないことから深澄の誘いを受けることができないのでした。ところが、SAOサービスの開始の日、アメリカに出張に行っている兄の部屋にたまたま入った明日奈は、兄が揃えたSAOソフトとナーブギアを見つけます。深澄にSAOで会おうと誘われていたことを思い出して、ちょっとだけSAOに入って深澄にあって驚かせようと考え兄のナーブギアを借りてSAOにアクセスしてみることにしたのです。
VRMMOなんてしたことがない明日奈は、キャラクター設定で自分の写真をもとに作成し、名前も本名のままASUNAとアカウント登録します。はじまりの街に入った明日奈は何もわからないままNPCから案内を受けるのですが、同級生で親友の深澄に会いにここに来たのだとNPCに対して叫んでいたところ、マントを羽織ったガタイの良い男性に声をかけられ黙るようにたしなめられます。そのミトと名乗る男性キャラクターが深澄で、自分と同じようにリアルな姿で本名を名乗るものだと思っていた明日奈を驚かせるのでした。
右も左も分からないままSAOデビューしたアスナをミトは、ルールなどを説明しながらゲームの楽しみ方を教えます。一通りゲームの世界を楽しんだアスナは、家族との夕食の時間になったのでミトと別れログアウトしようとするのですが、ログアウトボタンが見つかりません。そうこうしているうちにはじまりの街の広場に転送され、茅場晶彦が現れデスゲームの開始を宣言します。
ミトは、原作小説には登場しないキャラクターではありますが、劇場版においてはアスナが閃光のアスナと呼ばれ最前線で活躍するキッカケを作る重要なキャラクターとして描かれます。プログレッシブ 星なき夜のアリアでは、それ以上の役割がある様子はなく今後の作品でどの様に登場するのかは予想がつきません。本作品だけのキャラクターなのか2022年公開予定の次回作「冥き夕闇のスケルツォ」では、アスナとどんな絡みになるのか?楽しみの一つです。
階層ボスの討伐シーンの迫力はかなりの見応えです。10年前のTVシリーズと比べるのもどうかとは思いますが、ボスの迫力と強さは数十倍強化されて描かれている感じです。ミト・キリトからのアスナのスイッチ攻撃がスピーディーで閃光の片鱗をうかがわせるアスナの描写が印象的です。大音量の音と迫力の映像は、映画館でしか味わえない至福の体験です。
恐怖や葛藤・裏切り・不安を乗り越えていくアスナの心の葛藤と成長を歌った「往け」は、この映画にピタリの主題歌です。AYASEのYOASOBIサウンドをLisaが見事に歌い上げプログレッシブ 星なき夜のアリアを象徴する楽曲になっています。
来場者特典は、アスナのポストカードでした。
原作小説は、未読なので詳しくはわからないのですが、プログレッシブシリーズは、SAO本編で描ききれなかった裏エピソードの物語で、本編を補完し肉付けする位置付けの作品のようです。本編でプログレッシブ 星なき夜のアリアのような内容まで触れていては冗長な切れ味のない小説になってしまうことでしょう。なのでプログレッシブという番外編でその辺りのエピソードを語られるのは本編を読んだファンにはたまらない喜びを与えてくれます。それはTVアニメでSAOを楽しんだ私たちにとっても同じで、次回作の冥き夕闇のスケルツォでは本作からだいぶ飛んだエピソードの映画化のようなので、是非ともプログレッシブの劇場版の間を埋めるTVアニメシリーズが制作されることを期待してしまうのです。
余談ですが、公式サイトの左上に「アスナのログインパスワードを入力せよ」と表示されます。アクセスするとパスワードの入力画面になり、そこに映画内でアスナが登録したアカウントのパスワードを入力するとアスナのお兄さんがPCに保存しているアスナの画像がもらえたりします。
(ヒント:ゾウさん)